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病の克服~向き合う姿勢 [日々の背中2:糖尿前立腺ガン編]

手術後のPSA検査で予想外の数値が出たので少し慌てたが、五ヵ月後の再検査では 0.02という正常値に戻っていたのでとりあえず安心した。こういった事は時々あるらしい。術後しばらくは体調が不安定なため、ガン細胞は切り取ったはずなのにその余韻からか一時的にPSA数値が異常に上がるらしい。人の身体と云うものは中々理屈通りにはいかないものだ。
まぁ取りあえず一段落という事で、前立腺ガンとの闘いの日々は終了にしたい。今後は厄介な糖尿病との付き合いだ。前立腺の問題で放置していたが実は糖尿の方が深刻だった時期もあったのだ。

個人的には糖尿病で一番恐れているのは「合併症」の問題だ。糖尿病は一度患ってしまったら完治するのは “ほぼ考えられない”という事なので、如何に合併症を起こさず上手く付き合ってゆくかを心掛ける様にしている。…の筈だったのだが、一年ほど前から「壊疽」の心配が出て来たのだった。と云うのは足の指先が痺れているのでよく見てみたら指が鬱血している様子で、血栓があるかどうかは分からないが毛細血管が詰まっていて血流に異常がある事には間違いなさそうだった。
お風呂で指先を揉んだりマッサージしながら当分はやり過ごしてきたが、いずれ落ち着いたら病院で何らかの処置を受ける必要はあるだろうと思っている。以前に糖尿で入院した時に同室した患者が壊疽で指先を切断したという話を聞いていたので、頭の中にはその事がしっかりインプットされているみたいだ。

内科受付け.jpg

人それぞれに病との向き合い方はあると思うけれど、私は基本的に自分の感覚を信じる事にしている。医学の知識や医療の情報も必要なのだが、それ以上に “何を拾い何を捨てるか”といった覚悟の道筋の選択眼を感覚的に持つことである。
決して「根性論」ではないつもりだが、私は人間は最終的な部分に於いて「気力」が大きく影響するものと思っている。その「気力」と「知恵」のバランスのとれたものを「人間力」と呼んでいるのだが、ややもすると知識や情報に偏りがちな病状対策にその人の “人間的総合力”というものが係わっている気がする。人間は生物であり、理屈で組み立てられたロボットや機械とは違うのだ。

持病から逃げるのではなく背負ってゆく覚悟をすれば、それに対する見方も付き合い方も変わってくるものだ。勿論つらいとは思うけれど、それが素直に生きるという事の意味なのだろう。

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いっぷく

合併症は大変ですね。いまはは食べるものとか飲酒も制限はあるのですか。
私は血糖値はとくに高いとはいわれていないのですが、それでも全く関心を持たないというわけにはいかず、献血のときのグリコアルブミンと、健康診断時のHbA1cはみるようにしています。
by いっぷく (2020-05-30 03:46) 

扶侶夢

>いっぷくさん、ご来訪&コメント有難うございます。
食べ物や飲酒などの制限は特にないですが、カロリー計算を考えた推奨メニューの様なものはあります。いわゆる糖尿食というやつですね。一応目を通して頭に入れてはありますが、私はそんなに厳密に守るタイプではないので適当にやってます。私の義兄なんかはキッチリ守るタイプで対照的でした。
血糖値が特に高いとは言われていなくても関心を払うことはいいことだと思います。糖尿病と云うのは気づかない間の数ヵ月の不摂生であっという間になってしまいますから。
by 扶侶夢 (2020-05-30 18:45) 

ぼんぼちぼちぼち

糖尿病はほんとに厄介な病気で大変でやすよね。
あっしの一番の親友も、目の手術、足の甲の壊疽、そして一年前には脳梗塞を起こして半身不随になってしまいやした、、、。
by ぼんぼちぼちぼち (2020-05-30 20:32) 

扶侶夢

>ぼんぼちぼちぼちさん、ご来訪&コメント有難うございます。
足の甲の壊疽はキツイですね。気分的に参ってしまいそうです。
最近になって思いますが、身体の一つ一つに愛情を注がないといけませんね。(今ごろ思ってどうするんだ !?って…)
by 扶侶夢 (2020-05-31 17:08) 

U3

 小生は糖尿Ⅱ型です。罹ってからもう13年以上になりますが、血糖値コントロールは現在も良好です。(因みにHbA1cは5.7平均です)
 確かに合併症が一番恐いのですが、普段の血糖値コントロールが如何に大事かと言うことを初めに認識していましたので、未だそれを忘れない日常を送っています。途中再入院した苦い過去はありますが(o゚∀゚o)
 糖尿病で一番恐いのは大量の糖が血管を流れることによるダメージです。血管は大量の糖に弱く長時間糖に晒されるとボロボロになってしまうのです。そして真っ先にダメージを受けるのが毛細血管なのです。そして心臓から遠いところほど血流が遅いので長時間ダメージを受ける確率が高くなります。壊疽が足指から起こるというのも、腎臓透析をしなければならなくなるのも末梢血管が一番初めにダメージを受けるからです。重度の凍傷になると手足の指が壊疽を起こしてもげてしまうのと同じ理屈です。人体は本体を守るためにまず末端から切り離していく仕組みになっているのです。それが壊疽なのです。・・・と医師や過去に看護師長も経験したことのある伯母から教わりました。
 だからこそ食事やインスリンなどの薬によるコントロールが必要になってくるのです。特に食事での糖質コントロールは重要だと思っています。お酒を呑むのは年に10回もありませんし、呑んでもグラスワイン1杯程度・禁煙はもう13年以上続けています。もう嗜むことはないでしょう。
 担当医によれば、それこそ一生つき合わなければならない病気ですが、血糖値コントロールに留意して合併症にならないように気をつけていれば、健常者と同じように一生を終えられる病気だと教わりました。ゆえに糖尿病が原因で死ぬことだけはないようにしたいと思って毎日を過ごしています。しかし糖尿病を恐れてはいません。仲良くつき合っていくしかないのですから。
 この病気の克服に一番大事で必要なことは強い意志だと小生は思っています。
by U3 (2020-06-20 07:16) 

扶侶夢

>U3 さん、ご来訪&コメント有難うございます。
とても丁寧な解説、特に壊疽についての解説をありがとうございます。何日も過ぎてからコメントに気づき読みました。
HbA1c が5.7平均とはいいですね。努力の結果なんでしょうけれど、私はそこまで治そうという意志が足らない証拠ですね。
by 扶侶夢 (2020-06-29 09:03) 

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