SSブログ
日々の背中2:糖尿前立腺ガン編 ブログトップ
- | 次の15件

病院で過ごす [日々の背中2:糖尿前立腺ガン編]

前立腺ガンの疑いありという事で三日間ほど検査入院をして数日前に退院して来ました。
入院生活というものは非日常的な不思議な時間を感じさせてくれます。
これといってする事もない時間を漫然と過ごす…贅沢というものでもなければ、至福というものでもない。何もする事がなく只ぼんやりと思考の世界に入り浸る、それはもう肉体から魂が抜き出たような不思議な感覚の時間でした。

tabacco.jpg

日常社会から隔離されて過ごす時間は、また特別に貴重な時間のような気がしました。価値の尺度がガラリと変わる感じで、“何ものにも束縛されない思索”というものはまったく自由な“初めてのものを生み出す感覚”に似ていました。

入院食事.jpg
▲ある日の病院食

あまりにも日常に慣らされた私たちにとって、まったりとした時間空間に身を置いてみることはある部分で退屈な苦痛をともなうかも知れませんが、忘れ去っていたある種の感覚を思い起こす事ができたなら、それは一度きりの人生にとって貴重な体験と言えそうです。

人生の終わりの幕を引くまでの間に、これまで見たこともない風景に出会う事にこそ価値があります。社会と隔絶された病院の空間で、生と死をじっくりと確認する事はそんな風景を見るひとつの機会と言えるのではないでしょうか。

prison.jpg


nice!(12)  コメント(6) 
共通テーマ:日記・雑感

糖尿病/覚悟のはじまり [日々の背中2:糖尿前立腺ガン編]

半月間程の治療入院から退院をして自宅に戻ってきた。2年前に続き2度目の入院だった。今回は診察にかかった時点で、血糖値が580、ヘモグロビンA1Cは14,5という前回以上に危機的状況だったようだ。
ここに至るまでには“のどが渇き、視力が著しく衰える”“唾液が出ずに満足な食事が出来ない”“体重が
10キロ落ちて顔面が痩せこける”などなど自覚症状はあったのだが、我慢してやり過ごすだけで対処をしてこなかった事が結局、悪化の一途を辿った訳だ。…わかっちゃいるけど、ねぇ。
糖尿という病気は完治するという事はないらしい。代謝のバランス・コントロールによって一見治まったように見えているだけで、自己管理を放置すればいつでも安定ラインを突破して、二度とは戻れぬ恐怖の「合併症」という世界に突入してしまう。ここに入り込んでしまうと、それはもう笑っていられない生き地獄を味わう事になる。私ももう少し遅ければ“昏睡状態”や“失明の危機”だったようだ。
点滴を両腕に射つなどして緊急処置でとりあえず難をのがれたが、今回の入院は私にとって最後通牒を突きつけられたようなものだった。

sickroom.jpg
<病室はお隣がカーテンで仕切られているだけの6人部屋でした>


nice!(9)  コメント(1) 
共通テーマ:健康
- | 次の15件 日々の背中2:糖尿前立腺ガン編 ブログトップ
死を食べる-アニマルアイズ