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病院で過ごす [日々の背中2:糖尿前立腺ガン編]

前立腺ガンの疑いありという事で三日間ほど検査入院をして数日前に退院して来ました。
入院生活というものは非日常的な不思議な時間を感じさせてくれます。
これといってする事もない時間を漫然と過ごす…贅沢というものでもなければ、至福というものでもない。何もする事がなく只ぼんやりと思考の世界に入り浸る、それはもう肉体から魂が抜き出たような不思議な感覚の時間でした。

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日常社会から隔離されて過ごす時間は、また特別に貴重な時間のような気がしました。価値の尺度がガラリと変わる感じで、“何ものにも束縛されない思索”というものはまったく自由な“初めてのものを生み出す感覚”に似ていました。

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▲ある日の病院食

あまりにも日常に慣らされた私たちにとって、まったりとした時間空間に身を置いてみることはある部分で退屈な苦痛をともなうかも知れませんが、忘れ去っていたある種の感覚を思い起こす事ができたなら、それは一度きりの人生にとって貴重な体験と言えそうです。

人生の終わりの幕を引くまでの間に、これまで見たこともない風景に出会う事にこそ価値があります。社会と隔絶された病院の空間で、生と死をじっくりと確認する事はそんな風景を見るひとつの機会と言えるのではないでしょうか。

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コメント 6

amaguri

豪華な食事ですね、僕が以前入院した時は腸の病気だったので3日間は点滴のみで絶食、その後はお粥でした。検査結果、何事もなければ幸いです。
by amaguri (2012-11-30 11:21) 

扶侶夢

ご来訪&コメントありがとうございます>amaguri さん

3日間も点滴でその後お粥というのはキツイですね。私は6年ほど前にタバコをやめていたので良かったですが、タバコを吸ってた頃なら入院生活は耐えがたかったでしょうね。
by 扶侶夢 (2012-12-01 09:34) 

はなだ雲

私は子供の頃でしたが
3ヶ月間、病院で過ごした経験は、きっと一生忘れません
もし今入院したら、何を思うでしょう
お身体の具合は退院後、いかがでしょうか
by はなだ雲 (2012-12-01 22:17) 

扶侶夢

ご心配いただき恐縮します。>はなだ雲さん

身体の調子具合は少しも悪くはないのですけれどね…血液検査で異常が見られたために精密検査ということになった訳なのですが、結果は2週間後に訊きに行くことになっています。
ガン細胞が増える傾向で活発化しているようだったら、多分手術を勧められるでしょうけれど、単に前立腺肥大で止まっていれば何とか薬で治める方法を考えます。
by 扶侶夢 (2012-12-01 23:44) 

don

こんばんは。
冒頭の絵は、なにか不思議な感じがします。
病院食、マグロが多くて豪華です^^;
by don (2012-12-02 00:49) 

扶侶夢

ご来訪&コメントありがとうございます。>don さん

病院食にしては、確かにマグロが豊富かもしれませんね。糖尿で入院した時はこんなメニューではありませんでしたが…。
by 扶侶夢 (2012-12-03 21:45) 

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