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風に訊け~真実は一瞬の閃光の如く [随想随筆]

なぜ私たちは延々と悩み続けるのか?苦しみを解いてこの世の春に終着点として辿り着くことはないのか?
人生の旅路の中で幸せはほんのひと時で、あとは苦しいことの方が多い様に思える。真実の歓びは多くの虚偽に塗れて埋まっている。この世の中に幸せや真実が無いとは言わないが、その出会いはほんのひと時の如くで、長く保っている事は難しい。

多くの虚構や虚偽に埋もれた世界の中で、真実は一瞬の閃光の様に過ぎ去ってしまう。それでも確かな「その存在」を捉えて心に焼き付ける事が、人間に出来る唯一の方法だろう。
ひと所にとどまらない電光石火の真実だからこそ神経を集中させて覚るが良い。生命は短いものだからこそ現れる真実も瞬きの様なものなのだろう。

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一瞬姿を現して消えてゆく。儚い真実の姿だからこそ大切に心に刻みたいものだ。
嘘に塗れた人の世で、出会った真は幸いの証しだ。自分の掌の中に収めておくことは出来なくともその姿を知っている事は幸いだ。虚飾の中に在る真実だからこそ一段と輝いて見えるのかも知れない。

人の世は噓偽りで成り立っているとも考えられる。華美な虚飾は魅力的で誘惑的だ。人の弱みを優しく擽る。どうせこの世に生まれたからには偽りの美酒だとしても味わってみたいものだ。
しかしその酒に溺れてはいけない。偽りと知りつつ快楽に耽りながら、自制をしているつもりがいつの間にか酔っている。自分は酔っていないという者ほど実はすっかり酔って溺れているものだ。自分自身を買いかぶる勿れ。
一瞬の真実の姿に目を醒ます。道を踏み外さないためには流れゆく刹那を捉える感性が必要だろう。


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青山実花

1つの問題が解決しても、
また次の問題がひょっこり顔を出します。
人生って、もぐら叩きのようだと思っています。

by 青山実花 (2023-11-22 10:38) 

扶侶夢

>青山実花さん、コメント有難うございます。
そうですね、もぐら叩きのようなものかも知れませんね。たたいてもたたいても止めどなく現われる。もぐらと同居しているのが人生なんでしょうか ^^)
by 扶侶夢 (2023-11-22 12:50) 

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