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未来へのテーマ~2025年・大阪万博 [21世紀の種]

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【↑ '70年・大阪万博会場マップ】

6年後の2025年、EXPO'25 が大阪で開催される。'70年の大阪万博から55年ぶりとなる国際イベントは果たしてどんな未来像を描いてくれるのだろう。
EXPO'70 では「人類の進歩と調和」がサブタイトルとされて、そのテーマに沿った数々のパビリオンが展開されていた。会場のシンボルとなる岡本太郎の「太陽の塔」もそのテーマに対する問題提議的なアートとして強烈な存在をアピールしていた。もちろんパソコンも無ければ携帯電話も無い時代で、コンピューターと言えば冷蔵庫よりも大きくてパンチ穴の空いたテープが回る仕掛けのもの、モバイルでは自動車電話が一部のVIPや富裕層に普及していたのみで、肩からかけるトランシーバーより大きなモノが未来の携帯電話として紹介されていたのを覚えている。
当時は世界がベトナム戦争や米ソ冷戦の最中で厭戦気分が覆っていた時代でもあり、人類は生活向上と世界平和を望んでいたが21世紀の今日は核エネルギーの環境問題やヘイト差別が争いの種となっている。果たしてこれからの世界をリードしてゆく先進国の取り組むべき課題とはどの様なものなのだろうか?

70年代には「人類の進歩と調和」だった万博のメインテーマが2025年では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに題して掲げるらしい。この変化と移り変わりには興味深いものがある。21世紀型コンセプトは抽象的で曖昧な形をしているというところに今世紀の世界の混沌とした状況が伺える。ホスト国である我が国がはっきりとした建設的なテーマを打ち出せないところが今の時代の世界の状況を表わしている気がする。20世紀にアメリカと共に高度成長して、それまでの19世紀イギリス・フランス・欧州勢に代わって世界に存在を示してきた日本の国威も、今21世紀には一旦落ち着きを見せる様になった。人類史上にも前例の無い程の「超高齢化社会」を迎えようとしている我が国こそ、明治から平成の今日まで追従してきた欧米型資本主義社会の優等生モデルから転換して、未来の情勢にフィットする価値観の発想が求められているのかも知れない。我が国が貢献できることと言えば、実は文化的な側面が大きいのではないだろうか?高齢化社会の指針を提示するには日本がふさわしい国なのではないだろうか。今世紀の覇者を中国が狙っているがそんな事は尻目に、これまでの成長路線を新しい成熟路線に変更する機会なのかも知れない。
平成も終わって新元号に切り替わる年・2019年が始まった。


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てんてん

行きたいな~大阪万博♪
by てんてん (2019-01-07 18:48) 

don

こんにちは~
五輪からけっこう間が空くんですね。5年後ですか。
中国の時は2年後だったので、なぜかそう思い込んでました。
いったん景気は冷えそうですね。
by don (2019-01-08 12:35) 

jyoji-san

日本をとりまく近所とのお付き合いがますます難しくなって来ましたが、2025年の近未来はどうなるのでしょう?。
by jyoji-san (2019-01-11 16:03) 

いっぷく

新自由主義に舵を切ってますから、いつぞやの大臣のように、高齢者福祉は「枯れ木に水をやるようなもの」という考え方が露骨になってしまうかもしれませんね。
by いっぷく (2019-01-15 01:52) 

lamer

今年も宜しくです。
by lamer (2019-01-24 18:14) 

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