SSブログ

ねこ親書 [ねこ次元]

猫と私の出会いは、物ごころが付いた頃の幼児期まで遡る。
考えてみれば、生活体験を共有することで私の人間形成の一端を担ってくれていたと言っても過言ではない。

いま改めて猫たちとの一期一会に感謝しながら、彼らとの語らいの中で人生の風景を眺めてみたい。
そこで「ねこ親書」…こんなタイトルをつけてみた。

cats_correction-01.jpg 

人生とは儚く刹那的に見えていて、そのくせなんと重厚で奥深いものなのだろう…
猫を傍らにおいて共に暮らしていると人間世界を別の視点、別の次元から眺める機会を体験する。

絵を描きながら様々な固定観念と対峙し、時にはそれらを乗り越えようと模索していると、ふと自分個人の観念や次元から解放されて自由な魂を得られることがある。
そんな時、私は猫次元の住人になる事があるのだ。

実は、別に猫でなくても良いのだが…
例えば犬でも鳥でも蛇でも良いし、草花や樹木など生命のあるものなら何だって良いのだ。
彼らは自分たちの命をどう認識していのだろうと思う時がある。

猫たちを眺め、時々目線を共有して過ごしていると様々な事にこだわり、呪縛されている人間というものが“苦痛の動物”に見えてくる。
人の社会とはそれなりに素晴らしいものなのだが、それでも完璧ではないし理想ではない。猫の生きている猫社会も不完全ではあるのだが、それでも苛立つこともなく適当に生きている。

机前ミカン.jpg

人が猫を眺めて論じているように、猫からの視点で人との共有世界を論じてみるのも面白い。 

ところで、夏目漱石はどうして猫の視点から人間社会を描くことを発想したのだろうか?
「吾輩は猫である」を思い出してそんなことを考えてみた。確かに猫には他の家畜やペットには無いクールな観察眼が備わっているかも知れない。
ある意味で、人間をより高い次元から俯瞰して眺められる唯一の生き物が猫だとしたら面白い。

人は達観すると猫の境地にゆくのだろうか?犬神様は聞くが猫神様は聞いたことがない。
犬は祀り立て崇められるが猫を崇めることはない。猫はこの日本(大和)では恐れ畏れられる生き物なのに違いない。
古代エジプトなどでは玉座などに座って誇り高い地位を確保しているのに、この国では化け猫だとか九回生き返るだとか、怨霊の象徴のように扱われている。たぶんこれは恐れから来るものなのだろうけれど、何故そんなに畏れられるのだろうか?…今後の私の研究課題のひとつである。

シロチビ-キューブ.jpg 

これからも猫たちとの交流を深めたい。…が、私の場合は世間一般のペット愛好家とは違っているようで実に個人的思い込みと偏見の強い付き合い方なのである。

それは子どもの頃から還暦に至るまで猫たちとは様々なエピソードを共有してきたからなのだろうと思う。
ほとんど猫と一緒の時間を過ごしてきた幼少の頃。学生時代に遭遇した、恐るべし「猫殺しの辰」との闘いの日々。新婚時代の借家にやって来た野良猫。そして12匹の愛猫たちとの個性的な生活…などなど。
こうやって振り返ってみると、やはり私の人生形成に少なからずの影響を与えていることに改めて気がつく。

cats-correction_02.jpg 

☆ 


nice!(27)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 27

コメント 6

青の風画

猫を見ていると何か感じずには
いられません。
不思議ですね。
by 青の風画 (2014-12-07 14:25) 

don

猫の跳躍力には驚嘆します。身長比で考えると凄い。
怖れの一因かもしれません。
犬は溝に落ちたりして、ドジですけどね^^
by don (2014-12-07 15:52) 

扶侶夢

>青の風画さん、今晩は。

青の風画さんの独自の世界から眺めたネコも見てみたいですね。何だかユニークなものが生まれそうです。
by 扶侶夢 (2014-12-07 19:18) 

扶侶夢

>donさん、今晩は。

…ところが、私んちの長老猫は最近たまに机からすべり落ちたり、棚に飛び乗ろうとして踏み外したりしています。
いよいよアルツちゃんが始まったのかな?なんて思っています。^^)
by 扶侶夢 (2014-12-07 19:28) 

てんてん

ご訪問&nice!ありがとうございます。
「犬は祀り立て崇められるが猫を崇めることはない」
犬と猫の祖先に遡れば、犬は、狼で集団生活でリーダー(主人)に服従する。
猫は、トラで単独で集団生活はしない。
飼い主から見れば、犬は主人に従順で 猫は、ワガママに見えるのではないでしょうか
僕は、にゃんこもわんこも大好きで 過去飼っていました。
今はホシガメを飼っています^^
またお伺いします。
よろしくお願いいたします。
by てんてん (2014-12-13 20:28) 

扶侶夢

>てんてんさん、コメントありがとうございます。

ツーリング姿とカメ飼育姿のギャップが面白いですね ^^)
小さくてもやっぱり飼育は飼育で、それなりに世話は焼けるのですか?
生き物は世話好きでなくっちゃ飼えませんね。

こちらこそよろしくお願いいたします。
by 扶侶夢 (2014-12-17 19:05) 

Facebook コメント

トラックバック 0

死を食べる-アニマルアイズ