越えてゆく感覚 [制作日記]
何かを描き残したくて絵に向かっているわけではない。
今の私には、日々を生きている行為として、呼吸をするように絵を描かせているだけの事なのだ。
落書きのような位置づけでとても作品と呼ぶものではないが、それでもひとつひとつ描き下ろしてゆくたびに、何だか゛越えてゆく感覚”を得ることがある。
何を越えてゆくのか知らないが、余分なものを削ぎ落としてゆくのかも知れない。
若いころと比べると、本当に「逸る気持ち」が無くなったと感じる。
…とは言っても、一生懸命な気持ちになって絵を描いたり表現物を創作したりするときもある。
それは何故だか分からないが、切実な気持ちになって「何かを言い伝えたくなる時」
そんなモチーフがまだ自分の中に残っているのかと思うと、それはそれで愉快だなとも思う。
そして今は、「まだまだ先はあるんだなぁ」という感覚に浸っている。
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