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私の愛する三冊の絵本 [扶侶夢絵本の世界]

 

“絵本との繋がり”を私に啓示してくれた三冊の絵本がある。

 

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『おおきな木』/シェル・シルヴァスタイン(著)
絵描きの私としては、自分の“思いを表現する方法”としての絵本を発見した記念すべき一冊。
この絵本は父親を亡くす2年ほど前に読んだもので、私の父親への接し方を大きく変えた絵本だった。おかげで私は父親に対して、少しの悔いもなく見送れたと思っている。その意味では、「一冊の絵本が人の人生を救うこともあるものだ」と実感している。

 

 

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『100万回生きたねこ』/佐野洋子(著)
この絵本を読んでホロっと泣いたとき、私は自分の人間性が変わったことを感じた。…と同時に、そういった事を発見させてくれる「絵本」というもののすごさに感銘を受けた。そして、私の今後の“表現者としての生き方”にヒントを与えてくれた。数年前なら多分この絵本を読んでも、そこまでの事は感じなかったと思う。これもやはり人生のタイミングというか、「縁」でしょう。

 

 

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『アライバル』/ショーン・タン(著)
これまでの絵本の範疇から大きく目を見開かせてくれた、私に“気づき”を与えてくれた絵本である。絵本というジャンルに入るのだろうけれど、文字が一切なくてコミックのようなコマ割りで展開してゆく。私もやってみたかった絵本表現だったが、それ以上の内容と技術のものが登場した(…こんな事ってよくあるんですよね)
この絵本が登場した事で私の“絵本に対する可能性への確信”は更に強まった気がする。21世紀はますますメディアミックスの時代になってゆくが、「絵本」も確実にその一翼を担うことになるだろう。絵本はもちろん子どもにとっても情操教育に必要なものであるが、ビジュアルな哲学書でもありマニフェストでもあり、そしてなによりも人に啓示を与えるものとして存在する。

 

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