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木洩れ日の旅人 [制作日記]

平成29年12月2日 故・はしだのりひこさんを偲んで再掲載します。

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木漏れ日と旅人.jpg
[木洩れ日の旅人(習作)]

美しい風景は人に勇気や希望を与えてくれる。不安におののき恐れに震えていても、美しい風景に出会ったとき人はこの世界が共に生きていることに感謝する。
そんな風景に出会いたくて、人はさすらい続けるのかも知れない。

もう30年以上も前のスケッチだが、こんなイメージを描いていた。この頃はかなり落ちこぼれた貧困生活をしながらも、印象派の画家たちの魂に触れながら青春を謳歌していたように覚えている。
そんな私の心象風景は「陽だまり」や「木洩れ日」といった形で表わされていたようだ。

sketchnew03_A.jpg
[木洩れ日の道/1978]

<2012年8月7日・記>

 

過去の記事の中には今の私に向かってのメッセージのようなものもある。
人は移り変わってゆくものだから考え方やものの見方も忘却の彼方に消えてしまっても当然なのだが、時として今の自分よりもはるかに達観していた事を知ると、少しショックだが精気を貰った気がするものだ。

人は決して進歩し続けている訳ではないことを自覚したいものですね。

学生の頃「NHKみんなのうた」で聴いたこの曲が、忘れられない逸曲としてずっと記憶に残っていた。もう二度と聴くことも出来ないだろうと思っていたら、YouTube にアップされていた。インターネット時代のありがたい事のひとつはこのように過去との出会いが可能になったことである。

70年代という時代の空気を知らないとリアルには実感できないかも知れないが、若さを脱皮して社会に出てゆこうとする“時代の旅人”に捧げる癒しソングだった。
いつの時代も同じかも知れない。憧れや夢や希望を打ち砕かれながら、それでも期待をして未来に向かおうとする心…それが若さを忘れずに生きるという事。

平成29年12月2日 故はしだのりひこさんに哀悼の意を表します。

 


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はなだ雲

マザーグースの、ちょっとおどろおどろしい挿絵を
思い出してしまいました・・ほめてます!
by はなだ雲 (2012-08-11 16:00) 

扶侶夢

>はなだ雲さん、nice!&コメントありがとうございます。
hahaha…「ほめてます」のひと言がなければ、うろたえてしまうところでした(苦笑)
でも確かに深く見れば“不安で怪しげな雰囲気”があるかも知れません。木洩れ日というものは明るい一面ばかりでなく、妖しげな面も隠されているのかも…。
自分の気づかなかった側面を教えてくれてありがとうございます。
by 扶侶夢 (2012-08-11 16:20) 

九子

一人ぼっちの旅、懐かしかったです!( ^-^)
by 九子 (2012-08-13 20:33) 

扶侶夢

>九子さん、ご存知でしたか?
シューベルツの「風」や「さすらい人の子守唄」なんかは有名ですが、この曲はわりと知られていないように思っていました。
by 扶侶夢 (2012-08-14 11:38) 

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