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生まれたときから猫と居た [ねこ次元]

 子供の頃の私は飼い猫と共に生活していて、その猫と暮らす時間が多かった。名前は「みーこ」誰が付けたのか知らないが、私がものごころ付いた時から名前があった。
 毎晩みーこを布団の中に入れて寝ていたが、ある日その布団の中で出産した。今にして思えば、みーこと私には何かの縁があったのだろう。その後、中学生になって引越しをするまで共に暮らした。

 だから、みーこが逝った日は悲しかった。私にとっては予期せぬ突然の死だったが、ある朝、箱の中で冷たくなっていた。12歳という歳だったので老衰にはまだ早く、その日まで普段と変わりなかった様に覚えている。
 そのまま学校に行って、帰って来たら箱は閉じられていた。今思えばあっけない別れだったが、そんな情景が五十年以上過ぎた今になっても記憶の片隅に残っているのは、やはり生活を共にした掛け替えのない友だったからだろう。

ミーコと.jpg

 みーこは、家族の一員として特別な存在だった。子供の頃から “カギっ子”で両親のいる時間の少なかった私には外から帰って来ると猫がいつも遊び相手で、餌をやったり戯れさせたりしていたものだった。
カギっ子=親が行商などで昼間は家を出ていて、帰ってくるまで一人でいる子供)

苦楽を共にしたと言えば大げさだが、私にとっては初めての飼い猫でそれくらいの存在だった。幼い頃からの猫との暮らしは私に動物に対しての愛情を育ませて、動物を虐待する級友たちと喧嘩することも多かった。
大人になって十数匹の猫たちを飼うことになったけれど、私の原点はやはり子供の頃に飼っていた みーこが今でも生きている。

 

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U3

ペットロスという言葉がありますが、そんなのと違うと言いたくなってしまう感覚ですよね。
家族同様の身近なものが突然なくなってしまった喪失感。
あれは経験した者でなければ分からない感覚です。
by U3 (2022-12-01 13:52) 

扶侶夢

>U3 さん、ご来訪&コメント有難うございます。
飼っている猫や犬が家族の一員であるという感覚はその人でなければ分からない感覚かも知れませんね。ペットとして飼う人は従属させる感じが強く、自由気ままな猫の自主性を排除している事が多いようです。
by 扶侶夢 (2022-12-03 09:16) 

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